準計画的接触モデルと遅延耐性ネットワークの配信時刻予測についての基礎検討

摘要

地域住民間のソーシャルコミュニケーションを対象に，日常生活を送る人々が持ち歩く無線通信デバイスで構成された遅延耐性ネットワークの構築を目指す．そのために本稿では，住民間でメッセージを送信しあう際に，メッセージの配信予想時刻を送信時に求める方法について検討する．それぞれの人が周囲の人々と接触する様子を準計画的接触モデルとしてモデル化し，そのモデルを使って2ホップでメッセージを配信する場合に配信時刻を予測する手順について述べる．受信者の準計画的接触モデルを送信者があらかじめ持っていると仮定して，受信者が配信時刻を予測する．実用性を高めるためには，このような配信予想時刻を利用者に提示することが有効であると考える．