仮想環境下における鉛はhだおよび鉛フリーはhだからの溶出挙動

摘要

2001年4月より施行された「特定家庭用機器再商品化法（家電リサイクル法）」に応じて1），家電メーカにおいては環境に配慮した材料?製品設計が求められている。 さらに，2006年にヨーロッパで鉛などの6種物質の電気製品への使用禁止条例RoHS（RestrictionofHazardousSubstances：電気電子機器中の特定有書物質の使用制限に関する欧州議会および理事会指令）の施行が検討されており2），その対策が早急に解決すべ卓課題となっている。 とりわけ，はhだに使用されている鉛に関しては，電気製品の埋立処理により水質?土壌汚染が懸念されていることから，鉛を代替したはhだ（鉛フリーはhだ）の開発?利用がさまざまな分野で積極的に進められている。 しかし，鉛フリーはhだの使用には，はhだとしての機能（信頼性），製造コスト，エネルギ消費，含有金属の枯渇性などの問題があげられる。 また，これまでにわれわれは，鉛はhだを使用した製品における溶出実験を報告し3）?4），プリント配線板からのはhだ回収システムの構築を提言して草たが），鉛フリーはhだを構成する金属Ag，Cu，Biなどの溶出挙動につシ、ては，ほとhど把握されていないのが現状である6）。 そこで本研究では，まず鉛フリーはhだを実際に使用した製品を用いて溶出実験を行い，鉛はhだ使用の製品との鉛溶出量の比較を試みた。 さらに，はhだメーカから提供された鉛フリーはhだ5種類および鉛はhだ1種類を用いて，さまざまな環境下を想定しての溶出実験を行い，各種はhだからの構成金属の溶出挙動を確認した。