ISO TC22/SC39横浜会議報告と自動車人間工学のISO活動の紹介

摘要

2016年5月17日から19日に,横浜日産自動車グロ一バル本社にて,ISOで自動車の人間工学を担当しているTC22 SC39会議が開催された.日本人間工学会での国際標準化活動としてはTC159が良く知られているが,TC22は自動車全般の国際標準化を行っており,SC39はその中の人間工学のサブコミティである.なお,TC22 の国内の事務局は(公社)自動車技術会が担っている. 人間工学会誌の読者にあまり馴染みがないかもしれないので,TC22/SC39の概要を紹介する.TC22はRoad Vehicle (道路を走る動力の付いた乗り物)のTechnical Committeeで,SC39 はそのErgonomicsである.SC39 の現在の議長は米国のフォ一ドのJohn Shutkoが務めている. SC39傘下で現在活動しているWGは,WG3 (操作系,表示系,警報表示位置),WG5 (シンボル),WG7 (ハンドリ一チ,Rポィント/Нポィント),WG8 (車載システムのMMI (HMI))の4っである.筆者はWG8のエキスパ一トとして2003年から参画しているが,以下ではWG3,WG5,WG7での活動の概要をまず紹介してから,筆者が参加したWG8にっいて審議状況をやや詳しく紹介する.