気仙沼および舞根湾における化学物質の汚染実態

摘要

宮城県気仙沼市の総面積は333.37km2，人口は70,170人，世帯数は25,581世帯の都市であり，気仙沼から舞根に至るリアス式海岸は陸中海岸国立公園に指定されており観光業が発展している。とくに，気仙沼湾の湾口部には大島が位置し，四季を通じて水産資源が豊富なため天然の良漁港であり，三陸海岸南部の商業拠点になっている。なかでも気仙沼漁港は利用範囲が全国的であるため，水産業の振興のための重要な漁港として，政令で特定第三種漁港に定められている。この漁港は沿岸漁業，養殖漁業，沖合漁業，さらにマグロ遠洋漁業の基地として機能し，関連する造船から水産加工までの幅広い水産業が営まれている。気仙沼湾内ではカキ，ホタテガイ，ノリなどの養殖が盛hで，マグロ，カツオ，サンマは全国有数の水揚げ高を誇る。ふかひれの産地としても有名であり，アワビ，ウニ，ワカメ,コンブなどの魚介藻類も特産品となっている。