高齢者支援のためのセンサ技術

摘要

以上,高齢者対応の健康モニタリングのためのセンシング法とセンサ技術について，呼吸·循環情報,活動性，生化学量をモニタ対象として，最近の研究開発の状況と今後の動向を含めて紹介した。 なhと言っても高齢者に対して生体情報センサ技術を投入する場合，本人の生活形態を極力乱さず，立場を重視し，かつ本人中心（本人に利益をむたらす）のものとなるような配慮が重要であろう。 これには，計測に対する知識をまったくもっていないことを前提に,安全かつ簡便に,できれば「オペレーションフリー」で自動的に有益なデータ取得ができることが肝要である．さらに，本人と介護·看護者あるいは医療従事者との双方向の情報（画像，会話等を含む）伝送系も考慮に入れて,個人のデータベースの構築が容易となるようなデータ蓄積とするシステムデザインが望ましい。 社会の高齢化現象はすでに始まっており，長寿社会対応のための技術開発の大型プロジェクトが関係各省庁等の資金援助のもとで進められているが,実際に実馴化されているものは少ないのが実情のようである。 ここで紹介した各種センサ技術も含め，実用化を急ピッチに進め，真に高齢者支援となる温かく優しい技術導入を行い,豊かで充実しだ健康長寿社会が構築されることを願っている。