大粗粒添加不定形耐火物の並形三点曲げ試験法の信頼性

摘要

曲げ強さのばらつきを示すワイプル係数は，2種類の不定形耐火物とも桝＝7～14を示した．特に，大粗粒が添加されていても，並形三点曲げのばらつきはファインセラミックスと同程度と言える．さらに，大粗粒添加不定形耐火物の大型四点曲げ強さと並形三点曲げ強さの関係は，有効体積を基準に換算すると両者に良い相関関係があることを確認した．以上から，大粗粒添加不定形耐火物の曲げ試験では,コンクリートでJIS化している大型四点曲げを適用せずとも，それよりも小型試験であり耐火物でJIS化されている並形三点曲げ試験でも可能であることがわかった．この結果が新しい不定形耐火物の材料設計に役立つことを願っている．