先端機能性材料と光技術XII．ナノ光ファイバーを用いた単一光子源一量子情報科学の視点から

摘要

20世紀初頭，アインシュタインは光量子（lightquanta）という「概念」を初めて導入し，光電効果や異体幅射を論じた．その後，光量子は光子（photon）と呼ばれるようになるが，しばらくは概念的な存在であり続けた．しかし，80年代になると，光子や電子などの「量子」特有の不思議な性質を，情報通信や情報処理に用いる理論提案が次々となされ，90年代以降，それら「量子情報科学」の研究が急速に進展している．