逆ミセル法によるランタンーマンガン系ペロブスカイト型酸化物の合成と酸素還元電極への応用

摘要

ガス拡散型電極に用いられる酸素還元触媒としてよく知られているPtやAgの代替材料として，LaqMn系ベロブスカイト型酸化物を検討した．湿式合成による酸化物の微細化?カーボン担体への高分散化の方法として逆ミセル法に着目し，その合成を行った．逆ミセル法はナノサイズの水滴を反応場とし，また溶媒として有機溶媒を用いるために溶液にカーボン担体が馴染みやすく, 逆ミセル内部の微粒子をカーボン担体に高分散させることに成功した．さらに，酸化物親成を検討することで，Ptを微分散したカーボン電極に匹敵する酸素還元活性を，酸化物触媒を用いて達成することができた，カーボン上のべロブスカイト型酸化物は20nm前後の大きさであるため，これまでに報告されているカーボン担持白金ナノ粒子電極と同様なレベルまでに，酸化物を微細化かつカーボン担体上に高分散できれば，さらに通電庄が低い酸素還元電極を作製できるものと期待される．