アルミニウム合金ビレットの縦型完全連続鋳造技術

摘要

従来のアルミニウム合金ビレットの鋳造法としては，図1に示す二種類の鋳造方法が基本となっている．図1（a）の竪型半連続鋳造は，鋳型にて鋳造されたビレットが地面に対して垂直に引き抜かれる鋳造法である．この鋳造法では，引き技かれたビレットは地下に掘ってあるピットの中を下降していくため，ピット深さよりも長いビレットを鋳造することができない．そのため，限界長さまで鋳造する度に，鋳造を停止してビレットをピットの中から吊り出す必要があり，バッチ式なため生産性があまり良くない．一方，図1（b）に示す横型連続鋳造法は，ビレットが地面に対して水平に引き抜かれる鋳造法である．この鋳造法では，一定の長さが鋳造されるごとに切断を行うことが可能であり，累積の鋳造長さに限界が無い．そのため，鋳造を停止させる必要が無く連続式なため生産性が良い．また，鋳造初期と終期の非定常部