リチウムイオン伝導性Li{sub}2S-GeS{sub}2系非晶質材料のメカニカルミリング法による合成

摘要

高いリチウムイオン伝導性を有する無機固体材料はリチウム二次電池を全固体化するためのキーマテリアルとしてさかhに研究きれている。 特に，Li{sub}2S-GeS{sub}2系ガラスは室温において10{sup}(-5)Scm{sup}(-1)以上のイオン伝導度を示すことから，有望なリチウムイオン伝導体として期待されている。Ribesらは，Li{sub}2S-GeS{sub}2系ガラスを融液急冷法により合成ノ，Li{sub}2S含量の増加とともに，ガラスのイオン伝導度が増加することを報告している。しかし，この方法により合成した場合，ガラス形成領域はLi{sub}2S含量が50mol％以下の組成範囲に限られており，より高いイオン伝導性を有するガラスを得るためには，より多くのLi{sub}2Sを含む組成までガラスを合成する必要があることが示唆きれている。 また，Pradelらは，より多くのLi{sub}2Sを含む組成までガラスを得ることを目的として，急冷速度を高めた双ローラー超急冷法によるLi{sub}2S-GeS{sub}2系ガラスの合成を試み，Li{sub}2S含量が63mol％の組成までガラスを得ることに成功しており，最も多くのLi{sub}2Sを含むガラスの室温におけるイオン伝導度は1.5×10{sup}(-4)Scm{sup}(-1)である。