最新のPLCとその応用：シーケンサの高信頼化への対応と応用例＜高信頼性への新たなる進化＞

摘要

一方、1970年代から、石油、電力、鉄鋼、化学を中心とする公共プラント·素材産業といったPA分野の連続／バッチプロセスにはDCSが採用されてきた。DCSとシーケンサの適用分野は明確に分かれていたが、産業のボーグレス化、電気部門と計装部門の統合による人員効率化の流れの中、シーケンサはループ制御機能やエンジニアリング環境の強化を進め、その領域を冗長化不要なコスト優先のプラントを中心としたPA分野へと拡大していった。 さらに、近年の経済成長の低迷、激しい価格競争の下、システムのダウンサイジング化の波に乗り、高信頼性が要求される冗長化必要なシステムへのシーケンサの対応ニーズが大きくなり、当社でも最新のMELSEC-Qシリーズをベースとした小型／高速タイプの二重化システムを2004年5月に発売した（第1図）。本稿では、MELSEC-Qシリーズ二重化システムの概要および特長を述べ、実際の応用例として水処理システムへ適用した事例を紹介する。