マスフロー千夜一夜物語 第60回: 質量流量計の基礎

摘要

マスフロー千夜一夜物語第60回は、防爆構造のコリオリ式マスフローメータ（以下MFM）に関して解説を行う。以前、連載第38回及び39回では、本質安全防爆構造MFMとその応用と言えるマスフローコントローラ（以下MFC）システムの解説を行った。2017年のマスフロー（MFC + MFMの総称）業界のトピックとして、「Bronkhorst High-Tech B.V.（以下ブロンコスト）が気体用熱式流量センサータィプの本質安全防爆構造MFMEX-FL0WシリーズでTIIS認証を取得」というリリースがあった（写真1）。このリリースは、防爆関連に携わる人達には大きなインパクトであった。「オランダのメーカーが日本の本質安全防爆認証を取得」という事と、「熱式流量センサー搭載型マスフローで国内初の本質安全防爆構造」がその理由である（耐圧防爆構造のマスフローは以前から㈱オーバルと東京計装㈱で提供されている）。今回取り上げるのは、同じくブロンコストが熱式ではなくコリオリ式流量センサーを搭載したマスフローでの国内防爆規格取得というニュースである。