電磁気学： 第1章 静電気の巻(7)

摘要

この節では，少しスケールの大きな話をします．点電荷が作る電場については11節で取り扱いました．その節の（図11-2A）をもう一度，図20-1に示します．この図の点線の円は，等電位面でした．その中で半径がrで電位がVの等電位面を選び実線で示しました．Vとrの間には次のような関係がありました．V＝Q/(4πε{sub}0)(1/r)．この等電位面を，薄い金属の箔で置き換えても，全体の電場は変化しませh．そこでこの金属箔を電位Vに固定します．これによって空間を金属箔の球面の外と内に分けるのです．14節で述べたように，球面の内側は，外側と全く独立になります．そこで中が空白な球殻の代りに中を図20-2のような導体の球で置き換えても，球の電位をVに保ってさえおけば，球の外の電場はかわりませh．球の表面では電気力線は一様に分布しています．だから表面電荷の電荷分布も一様です．その総和はQです．以上の話を別ないい方で次のようにいうこともできます．