燃料電池用固体高分子膜

摘要

燃料電池は，高いエネルギー変換効率が期待され窒素酸化物などの有害成分をほとhど出さないことなどから，次世代のクリーシエネルギーシステムとして期待されている．その中で，固体高分子型燃料電池(PEFC)は，常温から80°Cの低温で作動するので起動停止が容易であり低価格材料が使用可能なこと，容積あたりの出力が大きいので小型軽量化が可能なことなどの特徴があり，自動車駆動電源用，定置型分散電源用やモバイル機器電源用として注目されている．本稿では，PEFCの心臓部ともいえる固体高分子膜の主流であるフッ素系膜材料，パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜の開発動向について，旭化成の取り組みを述べる．