メタルハライドランプの現状とそのキーデバイス--セラミックス発光管の材料開発--

摘要

エジソンが約120年前に綿糸を炭化してフィラメントとした真空炭素電球を発明して以来，白勲灯,ハロゲン電球，蛍光灯など様々な照明器具が開発されプ我々の日常生活にあかりを灯している．今日では，発光ダイオード（LED）やプラズマディスグレイなど新しい光源の出現も見られるが，一般照明器具として，現在注目されている光源のひとつに高輝度放電灯（HIDランプ，High Intensity Discharged Lamp）がある。 HIDランプは，低電力で高輝度が得られる省エネルギー型のランプであり，高圧·低圧ナトリウムランプ，水銀灯，メタルハライドランプなどがある．中でも，メタルハライドランプ（以下MHランプとする）は，白熱灯の約10倍，蛍光灯の約2倍の最大約1151m／Wの工ネルギー効率を有し，演色性にも優れるため，屋内外の空間演出照明として，また，自動車用へツドライト，液晶プロジェクター等の光源として近年急速に利用範囲が拡大されている．2000年実績でHIDランプの国内市場は約500億円（約700万本）であり．MHランプはその約42％を占める．