材料開発シーズ·イノベーション物語[17]（最終回）：はぐれ材料技術屋の青い烏

摘要

2006年5月にR社で定年退職を迎えた私は8月に子会社の創業社長になり，その新会社の経営理念をつぎのように制定した．『特色ある材料技術をベースに，差別化されたシステムエンジニアリング事業の展開を通して，世界のお客様に感動を与える製品を提供する．』それまでの親会社で培った「電熱ヒーター技術」と「電波暗室·シールド技術」をビジネスとした部門を発展的に統合し，それぞれの分野でのグローバル·トップブランドをビジョンに掲げて新会社を立ち上げ，その思いをこめて創った経営理念であった．このような私はじつは正統な材料技術者からみればまったくのはぐれ者で，しかし今になってやっと材料技術の価値や大切さに思いをいたすに至った．そhな私の回り道の半生を紹介してみたい．