金属学マキシマム（続き）

摘要

「拡張される金属学」の後半，「他分野の学問とのかかわりから」に続く部分を考えていこう．ここは，人文·社会科学とのかかわりからなのであるが，同時に，社会·人間とのかかわりも強い．そして，それを介してさらに芸術とのかかわりも出てくる（図1）社会·人間とのかかわりは，すでに前回いくつかはみた（1．（3），2．（3），技術学·工学とのかかわりから…）．文末の表1では図1に対応している．結局，前回触れたもの，学問分野としてはまたがるものも多い特許：企業ではこれまでも重視されてきたが，昨今は大学でも大きな問題になっている．それがいいことなのかどうかには議論もある．また，特許制度の功罪や，今では「ノウハウ」として公表しないやり方さえ多いが，いずれにせよ，金属学として重要なテーマである．文献も多いが，最近の一例として，渡部俊也編「理工系のための特許·技術移転入門」（岩波）（紹介：「金属」73p．813）などもある．