横浜国立大学における材料教育の現状：材料工学教育プログラムの発足

摘要

その後も，経済と産業のグローバリゼーション，そして日本人就学人口の急減が進む中，日本における工業が担う役割も急速に変化してきている．次世代の教育育成をその主な機能の一つとしている大学であるが，これら構造の変化が工学部におけるさらなる学科再編を求める一方，この急速かつ短期的な変化に順応して社会的需要を満たすべく，自らの機構·形態を変革することは困難を極め，今に至っているのではないだろうか．以上の状況下，本学では，後述する大学院（平成13年）と学部（平成23年）の改組を行い，教育内容について見直しを行ってきた．本稿では，我々が進めている材料教育の内容，抱えている問題点と課題を概観してみる．