高経年設備·プラントのメンテナンス－危険予知と安全性評価：高経年設備に関する効率化の視点

摘要

装置産業，とくに石油化学，一般化学，石油精製，発電所，大型設備機器据付などSDM効率化については，本誌において，数多くの考え方，進め方について度々論じてきた。 しかしながら，内容は定期点検中心であり，高経年設備が多くなってきている昨今では観点が不足がちであることは承知している。 高経年設備の定期点検時には当然のことながら，修繕，部品やユニット交換などと並行的に行われるのが通例と思われる。 とはいえ，これら修繕，部品やユニット交換作業は定期点検作業と異なる部分が多いと考えられており，どちらかというと，別物の扱いで行われているのが実態と考える。 確かに大きく異なる部分，すなわち工程，作業内容，ユニットや部品の製作などがあり，効率化の観点から考えれば扱いが別になると思われる。 しかしながら，機械設備本体が当初のものから変化するのであれば，完全に別物として扱い，効率化の進め方も異なるものと考えられる。 実際はとくに修繕などは保温材の処理，カバーの脱着，ユニットの脱着など定期点検時に行われる工程や作業とほとhど変わらないのが実情だと思う。 修繕作業そのものとか，従来のものと異なるユニットの据付作業などは工程や作業内容が新規のものであるからして，新しい観点で効率化に取り組むべきと考える。 このような概念から，修繕やユニット交換時の問題点を洗い出し，それに伴う安全の問題や品質問題と併せて以下諭じたい。