高度化する環境保全技術：ディーゼル機関の燃焼における環境保全の取り組み

摘要

ディーゼル機関は，1世紀余年前の発明以来，20世紀における産業界の急速な発展に貢献し，21世紀を迎えている。 その最大の理由は，ディーゼル機関が各種原動機の中で最も優れた熱効率を有する特性を維持してきたことによるといえる。 ティーゼル機関は，陸用分野では，自動車·建設産業機械·鉄道車両·電力発電·コージェネレーションなどに，舶用分野では，推進主機関·発電補機関·荷役機械などに使用されており，機関サイクルが2ストロークと4ストローク，低速から高速の広範囲の回転速度，過給機や空気冷却器の有無など，広範囲の出力で多種多様の機関が生産されている。 環境保護が重視されるようになった1980年代から，ディーゼル機関は，とくに排気中の窒素酸化物(NO{sub}x)·硫黄酸化物(NO{sub}x)·煤塵などが多いために逆風を受けたが，これらの対策技術を確立して危機を乗り越えてきている。