自走ロボットによる圧力容器の設備診断技術

摘要

タンク，圧力容器など大型の静止構造物において，老朽化に伴ったプラント事故が確実に増加傾向にある。 当社では高経年使用の静止機器に着目し，設備管理技術の高度化を研究している。 静止機器の外面腐蝕については，従来，定期の開放検査にて定点の厚さ測定や抜き取り的な検査方法で最低限の管理を行ってきた。しかし，最近ではこれまで想定していた寿命より長く稼働している設備が増えており，これまでの基準のみで検査，評価するのでは十分な安全性を確保することが困難になっており，新たな検査，診断技術の適用が必要になってきている。 屋外タンクや容器，配管などの静止構造物では，広いエリアに対し高い安全性を確保しなければならず，検査には網羅性を有する高速診断技術が要求される。