再生可能なエネルギー開発と浮上式風力発電（下）

摘要

風力エネルギーは再生可能なエネルギー源であり，自然環境の保全，エネルギーセキュリティの確保可能なエネルギー源として認められ，多くの地域に風力発電所や風力発電装置が建設されている。しかも開発可能な風力エネルギー量だけでも，人類全体の電力需要が充分賄える資源量であると考えられている。海上に風力発電機を設置する洋上風力発電（オフショア風力発電，海上風力発電，海洋風力発電）なども実用化のめどが立ってきて，地形や建物への影響も少なく，より安定した風力発電の可能性も高まり，本格的な検討が始まっている。また立地確保，景観，騒音の問題も緩和でき，2010年末時点で，欧州を重心に3GW以上の発電所の設置が盛hに進められている。特に海上での設置に関する技術的な進歩もあって，我が国のような島国では，海岸線も長く，建設地の選択も比較的容易なこともあって洋上の風力発電には大きな期待が掛けられている。