奔走するエネルギー管理企画推進者 第7回 逆風の中「品質」と「コストダウン」を両立するビール工場の省エネ

摘要

酒税法改正などによるコスト高騰の逆風の中，「品質」を重視した商品開発，販売戦略で業績を伸ばすキリンビール。その背景には，旗艦工場の横浜工場が実践する「品質」と「コストダウン」を両立する省エネ対策があった。製造工程の省エネを製造現場と二人三脚で進めているエネルギー管理企画推進者の活動とその同社の取り組みを紹介いただく。 昨今のビール業界を取り巻く状況は過酷を極める。昨年から業界全体でビール価格の値上げが相次いだ。酒税法改正，原料価格·物流コストの高騰，若年層の飲酒離れと外的要因によるコスト増加に歯止めが利かない。 そhな中でキリンビールは，過酷なシェア争いを勝ち抜くため「品質」重視の製品開発，販売戦略に舵を切った。昨年全面リニューアルした生ビール「一番搾り」の好調に加えて，今年3月に発売したばかりの第3のビール「本麒麟」が約3カ月で1億本販売達成するなど，今年上半期は国内需要を主要4社の中で唯一伸長させた。