圧力容器関係JISの新体系について

摘要

石油産業，石油化学産業等を含め多くの産業及び一般住民等において種々の圧力容器が使用されており，その中には高圧ガス，可燃性ガス及び毒性ガス等危険物が内蔵されている。 そのため，各種法律で一般住民及び労働者の安全確保を目的として，技術基準及び適合性評価基準が細かく規定されてきた。 また一九法律で規定されない圧力容器を対象として，及び法律が規定してない基準を補完するより詳細な基準として，JISが制定され使用されてきた。 しかし，2000年3月に各種法律の技術基準を整合化する目的でJIS B 8265（圧力容器の構造一般事項）が制定された。 そのため，既存のJIS B 8270圧力容器規格体系（以下，JIS B 8270シリーズと言う）とのダブルスタンダード状態になったことから,早急なその解消が求められていた。 そのような背景から,高圧ガス保安協会が事務局となり2001年8月からJIS B 8270シリーズの改正作業に着手し，2003年9月30日，新JIS体系として規格が制定·改正されたので，その内容について報告することとしたい。またぅJIS B 8265も整合化範囲の拡大等を目的として同時に改正版が発行されたので，その内容についても報告することとしたい。