金属ガスケットを適用した異材フランジの高温運転時における挙動の非弾性有限要素解析

摘要

ハイドロクラッカーは石油精製における代表的な高圧装置である。 リアクターや周辺機器はステンレス鋼クラッドまたはオーバーレイの低合金鋼で製作されている。 一方，これらの機器をつなぐ配管はオーステナイト系ステンレス鋼製であるため，一般に，機器と配管との間のフランジは異材フランジとなる。 非均一温度分布や材料の熱膨張係数の違いなどの影響により，異材フランジは複雑な挙動を示す。金属ガスケットの適用は挙動をさらに複雑なものとする。 この論文では，プラントの運転履歴を考慮した弾塑性有限要素解析を行い，ガスケット面圧に及ぼす非均一温度分布や異材フランジの熱膨張量の違いの影響について検討した。 また，フランジ寸法の影響についても検討した。