一般産業用コントローラ採用の水力発電所用一体形制御装置

摘要

水力発電所では，経済性の向上や省スペース化のために制御装置の一体化が図られ，東芝は1989年に制御機能を一体化した制御装置を開発し，複数の発電所に適用している。 更に，2000年には制御機能に加えて保護機能まで－体化した制御装置を開発して多数のプラントに通用し，中小容量の水力発電所において一体形制御装置の採用が一般化してきた。このような状況のなかで，近年の水力発電所を取り巻く環境が更に厳しくなっており，建設コストや維持管理コストのいっそうの低減が求められてきている。 この結私2002年3月に電気協同研究（以下，電協研と略記）第57巻第5号"一般水力発電所の制御·保護システム合理化"が発行された。 そこでは，一般産業用コントローラの採用や級ガバナなど，仕様。 性能の限定をはじめとする合理化策が提示されている。 当社は，これらの合理化策を取り込hで一般産業用コントローラを採用した一体形制御装置を開発し，今軌初号機を東京電力（株）室田発電所へ納入した。 盤2面構成の"一体形制御装置の例を図1に示す。 図1（a）のように監視·操作を行う液晶表示器（LCD）を扉に設けており，図1（b）はその扉内部へ収納しているコントローラ，制御·保護用品である。