特殊鋼の条鋼·帯鋼圧延および2次加工おける技術進歩

摘要

ここ10年の鉄鋼産業を取り巻く環境は，2002年を境に大きく変化した．前半については，1998年春の東南アジア金融不安に端を発した不況の深刻化から，生産量が大きく落ち込み，条鋼圧延の分野でも，低生産下で収益を上げるべく，省人化，自動化が一層進hだ時期でもある．これは，汎用シーケンサーの大容量·高速化の進歩により，従来の大型コンピューターに取って代わり，比較的簡単にかつ，自社でのシステム構築が可能になったところの寄与が大きい．また，圧延－整検－熱処理－2次加工の工程同期化による原価低減，リードタイム短縮による仕掛削減·棚卸圧縮が図られ，ラインの直結·直行化，中間工程における自動立体倉庫も多く導入されている．