膠原病と鍼灸

摘要

膠原病とはリウマチ性疾患（関節や筋肉が痛む病気）と自己免疫疾患（免疫に異常を認める病気）と結合組織疾患（細胞間の結合組織に異常を認める病気）を併せもつ疾患群である。皮膚潰瘍や紅斑、レイノー現象など特徴のある皮膚症状から関節痛、内臓障害と全身に症政を呈することが特徴である。昨年の本学会のセミナー「基礎と臨床の交流」で膠原病に対する鍼灸治療の効果について文献調査を行った結果では、関節痛などの痛みの軽減、関節可動域や日常生活動作向上等の機能障害の改善、肩こりや腰痛や冷え等の改善より全身状態を良好に維持といった効果があり、膠原病患者のQOL向上に寄与する可能性を示唆していた。