レーザーアニール法を用いた体積同時測定に基づいた室温圧力スケールの比較

摘要

このような条件での圧力の推定は，主に圧力標準物質の体積を測定し，提唱されている圧力スケールを用いて変換することにより行われる。しかし，これらの圧力スケールは室温においてすら，100GPa以上では5-10GPa程度の不一致が存在する。また，高温ではさらに大きな不一致が見られることがある。本稿では，よく用いられる圧力標準物質の中から，Au，Pt，MgO，NaCl（B2），Arについて，報告されている最大で200GPa程度までの室温の体積同時測定法を用いて，圧力標準物質間での室温圧力スケールの一致性を検討する。