分散データ駆動型アーキテクチャによるトラヒック管理システムの実用化

摘要

移動体通信網における通信設備設計や通信品質管理を行うネットワーク管理業務では、NE(NetworkElement)のリソース使用状況やNE間の通信トラヒック情報を収集し分析を行っている。筆者らは、TCO (TotalCosts of Ownership）削減を目的として、多数のIAサーバを束ねて、高処理能力を得る分散データ駆動型アーキテクチャ(D3A: Distributed Data Driven Architecture)を考案し、いくつかのオペレーション·サポート·システムに適用し、商用システムとして実用化してきた。 本アーキテクチャに基づいて構成したトラヒック管理システム、及び、このトラヒック管理システムにおける検索処理方式の高速化についてこれまで提案している。 本稿では、本アーキテクチャを適用したトラヒック管理システムの実用化システムについて、その実装方法を説明する。 また、性能評価を行った結果、トラヒック管理業務に十分対応可能であることを明確にする。