視覚技術で、新しい未来を拓け！視覚機能としての照明技術マシンビジョンライティング（第34回）視覚機能としての照明設計（6）

摘要

人間が、自らの肉体に備わっている眼でこの3次元世界を見るとき、その世界はまるでRGB、すなわち赤と緑と青の光だけから成り立っているように見える。それは、人間の眼の網膜にある光を感じる細胞が3種類のLMS錐体細胞から成っており、その感度特性が可視光帯域をほぼ三分した波長領域であることに起因する。現実はそうではなく、様々な波長の光が存在しているのだが、人間が主観的にこの世界を眺めると、すべては赤と緑と青色の光が様々な配分で構成された光の世界として感じられる。これは、何故だろうか。