脆性破壊におけるき裂と転位の非線形効果の簡易表示式化/ミクロとマクロを融合した脆性破壊のクライテリオン

摘要

1）さきに発表されているミクロとマクロを融合した脆性破壊のクライテリオンの式の実際への簡易適用式を提出した。 2）この近似式によっても，ほかのいかなるクライテリオンによっても説明できない様々な実験特性をpredictできることがしめされた。 3）破壊強度は，いずれの場合にも，き裂長さaとすべり帯長さ（結晶粒径）Dの双方の非線形によって表されることをより明確な形で示すことができた。 4）GriffithからIrwinにつながる破壊力学による強度表現式は，本授業式（（4）式ないし（8）式）にて特別の仮定を行った場合に相当し，Neuberによる強度表現式は本提案式（（11）式ないし（13）式）にて特別の仮定を行った場合に相当することが明らかとなった。本研究は,日本学術振興会未来開拓学術研究推進事業（97R.12101）の助成の下で行ったものであり，謝意を表する次第である。