ステンレス鋼と純鋼の摩擦圧接継手の引張強さの統計処理

摘要

摩擦庄接法は，作業工程への組み込みが容易である，接合に必要なエネルギが少ない，異種金属の接合が可能である等の利点を有しているため産業界で広く利用されている。しかしながら，材料によってほ適切な庄接条件の設定が困難である，摩擦庄接様によってアブセットやブレーキのタイミング等が異なるため，圧接様によって最適庄接条件も異なるなどの問題点がある。そこで我々は，統計的手法や一般性のある入力を用いた庄接条件の評価法について検討している。これまで，同種および異種材料の摩擦庄接において，同一条件で圧接した継手でも引張強さにばらつきがあり，継手性能の評価には，多数本の継手の統計処理が有効であることを報告した。そこで本研究では，低温用配管継手等に使用されているステンレス鋼と純鋼の摩擦庄接継手を作製し，それらの引張強度特性について統計処理による評価を試みた。