東日本大震災の被災地への復興ツーリズムの可能性－宮城県南三陸町の事例から－

摘要

2011年東日本大震災と津波は東北地方太平洋側沿岸部 に大きな被害をもたらした． 東北3県の被災地は，人口減少，高齢化，若い世代の就 職先が少ないという問題があり，それらを解決しつつ復興 を進める方策として観光·交流への期待は大きい 本稿で扱う東北地方太平洋側沿岸部の小自治体の南三陸 町は，放射線の問題はないが，被災地共通の問題の縮図と 言える特徴を有している． このような自治体において，どのような観光が被災地の 復興に役立つのか，その具体的な方向性はまだ見えていな い．すでに「復興ツーリズム」の先行研究があるが，その定義と具体的形態はまだ不確定である．