苦境に喘ぐも，「本物」を求めて—巻き返しなるか，アメリカプラスチック産業—

摘要

3年に1度開催するアメリカの国際プラスチック見本市·NPE 2003が6月23～28の5日間，シカゴのマコーミックプレイスで開催された。 今年の大型国際プラスチック見本市は，すでに5月，イタリア·ミラノで開催されたPLAST'03とこのNPE 2003の2つ。 洋の東西での競い合いに，関係者の注目が集まったが，今回のNPEは，PLAST'03に比べ，さらには前回NPE 2000に比べ，規模的には低調に終わった。 しかし成果については，つまり，NPE 2003の規模は減少したもの，展示者にとっては必ずしも失敗ではなく，業種によって，あるいは国によって成否に違いがあった。 そして，大方の展示者は，「成功」と語った。 静かで，アメリカ的フェスティバルの雰囲気はなかったものの，多くは楽観的だった。 　 それらの要因は，もちろh内容の可否によるが，換言すれば，本当に「本物」を必要としていて，しかも決定権のある人々が多く来場したことを示すものだ。これに呼応するかのように，今回の展示ではビジネスブースのスペースを大きくとった展示方法が目立ち，熱心な話し合いが随所でみられた。 アメリカプラスチック産業の巻き返しはなるのか？ 　 本誌は，5日間取材し，多くのプレスコンファレンスやインタービューを行ったが，今号ではそれらの第1回を総論として以下に載せる。