「薩摩刀豆なたまめ歯みがき」の使用による軽度歯肉炎および口臭改善効果

摘要

なたまめ(Calia gladiate)は東南アジア原産のマメ科ナタ マメ属の一年草で，夏に白やピンクの花を咲かせ，実の鞘は名 の通り「ナタ」のような形で非常に大きく 30～50cm程になる(星 川，1985).なたまめの名前は1603-1604年に刊行された『日葡辞 書』に収められており,野,2009),民間療法でも古くから用い られ，利尿作用，排膿，抗炎作用，抗腫瘍效果などがあるとされている(小山ら，2006; Fujihara et al., 1982)。さらに，これまでの 研究から，抗炎症作用や抗菌作用を持つ成分であるカナパルミ ンが歯周病や蓄膿症予防効果を持つことが示されるとともに (Fujihara et al., 1982),なたまめには生長の段階に応じてカナバル ミンの含有が明らかになつている(Fujihara et al., 1986).本研究に おいて，このように幅広い効能が研究されているなたまめが， 現代病の一つとなっている歯周病に対していかなる効果を有す るかを検索することとした.