経皮的biliary access

摘要

1967年に私が医師となった時代は，医療機器，診断法，治療手段の不備のため，黄痘ゃ 胆管炎の手術成績は極めて悲惨で，早期診断と胆道減圧術が望まれていた。Echo, CT， ERCP も存在しなかった。私は，せめて黄疸だけでもとれないかとPTCやPTCD/PTBDの開発に 取り組hだ。X線撮影下に一歩一歩，壁を乗り越え工夫してきた経過を解説する。（DPTC:課 題は，安全?確実な胆道穿刺であり，22ゲージ穿刺針，X線撮影下の肝内胆管穿刺が一般化し た。②PTCD/PTBD ： needle-catheter方式によるone-step methodや，PTC後のtwo-step methodが当初試みられていたがblind punctureのために穿刺成功率が低い難点があった。人 体は3次元構造だが，X線撮影は2次元像で「深み?厚さ」の情報がないことが問題であった。 そこで，PTCで得られた胆管像の直上から穿刺することで「厚み」を解決したのが，"影像下 直達法"である。この方式により，黄疸はもとより重症胆管炎の治療成績は大きく向上し広まつ た。③PTCD/PTBDから経皮的胆道内視鏡?胆道生検への応用に広がった。