標準化がもたらす核医学検査の新時代

摘要

核医学検査は、画像診断ではあると同時に、機能検査の特性を有する。しかしながら、本来有利に働くはずのその特性ゆえに、他の画像診断と状況を異にし、検査情報の標準化から取り残されてきた。核医学検査の特徴として、撮像法、画像再構成処理および画像表示手法に施設間の違いがあること、画像処理時に専用の解析ソフトウェアを必要とすることなどが挙げられる。検査情報、処理情報について各施設が独自のスキームを用いてPACSとの連携、予約·会計システムと情報交換を行っており、施設間の表現方法の違いにより画像情報の施設間共有に困難を生じている。また、もともとDICOMデ一タを処理しているはずなのに、再構成画像をわざわざセカンダリ·キヤプチヤとして再びDICOM化する必要に迫られるなど、改善の余地のある点が数多くあった。