女性尿失禁外来における過活動膀胱患者に対するイミダフェナシンの有効性と安全性の検討

摘要

女性尿失禁外来にて新規に過活動膀胱と診断された18例を対象に,新規抗コリン薬イミグフェナシン(ステープラ錠0.1mg)の有効性と安全性を検討した。 評価には過活動膀胱症状質問票(OABSS), QOLスコアを用いた。 患者の年齢は平均61.8±10.4歳,初回来院時のOABSS合計点数は平均8.9±2.7点だった。 イミダフェナシンは平均33.7±18.5日投与した。 投与後全例でOABSSが低下,昼間頻尿,夜間頃尿,尿意切迫感,切迫性尿失禁,およびQOLスコアの各項目で有意に改善し,全例が軽症化した。 効果発現は90%が1週間以内,早い患者で2日目に認めた。 副作用は口内乾燥4件,便秘1件,および軽度排尿困難感2件だった。 患者からは「夜中トイレに起きず熟睡できる」, 「安心して仕事ができる」等の喜びの反応があった。以上,イミグフェナシンは効果発現時期が早く,過活動膀胱患者のQOLを早期に改善する有効性の高い抗コリン薬であることが示唆された。