固形状流動食カームソリッドの使用実態調査と その有用性に関する検討

摘要

液状流動食を使用していて胃食道逆流や肺炎，下痢などの問題が生じた症例149例に おいて，粘度が20，000rnPa'sの半固形状流動食（カームソリッド~R)に変更することに より，これらの問題がどのように変化したのカゝ，どの程度の改善が得られたのか，その 有用性および使用実態を，聞き取り調査により検討した。液状流動食を使用した場合に 比して，投与に要した時間が，約2時間半，有意に短縮し，離床時間が増加することに よりさまざまな利点が得られていることが明らかとなった。液4犬流動食使用時の問題点 については，胃食道逆流が改善した症例の割合が83.696と高かったのをはじめ，全般的 臨床症状改善度も91.9%と高かった。20，000mPa ? sの製品のみでの検討であるため，少 なくとも，この粘度の製品を使用すれば，投与時間を有意に短縮させることが可能であ り，液状流動食使用に伴う胃食道逆流，肺炎，下痢，などの問題を，高い有効性をもつ て改善させることができる可能性が示唆された。