夏型過敏性肺炎の診断と治療

摘要

夏型過敏性肺炎の原因抗原である卜リコスポロンは，木造住宅内の高温多湿な場所に 繁殖しやすいという。高温多湿な夏季を特徴とする東アジア特有の疾患といわれており，実際，わが国では夏型過敏性肺炎の患者数が過敏性肺炎患者全体の7割以上を占め るとされている。患者の多くは急性症状を呈し，時季によって改善と再燃を繰り返すが，急性症状を伴 わずに進行する病型もある。慢性化すると肺線維化をきたし重症となることから，早期 の診断と適切な対応が重要である。