食事摂取量が不安定なアルツハイマー型痴呆合併糖尿病患者にノボラビッド~R30ミックスの食直後投与を行って血糖コントロールできた1例

摘要

糖尿病では，脳血管病変による二次性の痴呆症に加えてアルツハイマー型痴呆の合併が多いと報告されている。アルツハイマー型痴呆が原因で食事量が極めて不安定であるために，血糖コントロールが困難であった糖尿病患者に対して，食前血糖値と食事量を考慮した簡便なスケールを使用して超速効型インスリンアナログを含有した二相性インスリンアナログ製剤であるノボラビッド~R30ミックスを朝夕食直後に皮下注することで，比較的安定した血糖コントロールを維持できた1例を経験したので報告する。