複数の超速効型インスリンアナログによる血糖変動を24時間持続血糖モニタ一にて観察し得た2症例

摘要

インスリングルリジンは他の超速効型ィンスリンアナログと比較して，皮下からの吸収がより速やかであることが報告されているが，ィンスリングルリジンによる血糖変動を24 時間持続血糖モニタ一（CGM)にて他の超速効型インスリンアナログと比較した報告はな い。今回我々は，入院中CGM施行下で複数の超速効型インスリンアナログによる血糖変動 を比較し得た2型糖尿病の2症例を経験したので報告する。〔症例1〕において，インス リングルリジンは同量の他の超速効型ィンスリンアナログに比べ血糖変動を減少させた。 〔症例2〕では，インスリングルリジン投与中の平均血糖はインスリンリスプ口に比べ不 変もしくは増加した一方で，ィンスリングルリジンでは食後3-4時間後の血糖低下が緩 やかであり，その結果血糖変動は減少した。以上のことからインスリングルリジンは他の 超速効型インスリンアナログと比較し，血糖変動を減少させ，食後の高血糖をターゲット にした増量の際に食後2-4時間での低血糖を起こしにくい特徴を有する可能性が示唆された。