タラリスドライシロップ10％小児用の服用性に関する検討

摘要

小児科領域における感染症治療では，的確な診断のもとに有効性および安全性の高い抗菌薬を選択し，可能な限り短期間で治療することが重要であるが二病識に乏しい低年齢層の小児においては，薬剤の服用性も重要な因子となる。 いかに優れた抗菌力を有する薬剤であっても服用しない限り薬効は得られず耐性菌の発現につながることも考えられる。 小児の服薬拒否あるいは服薬困難の理由として圧倒的に多いのは，苦味を中心とした味の問題であり，特に1歳～3歳の小児に多く認められると報告されている。従って，服薬コンプライアンスを高めるためには的確な服薬指導を行うことが重要となってくる。