ワークショップ8肝移植の諸問題

摘要

わが国で肝移植医療が始まって，すでに四半世紀が経過した.その間，先達の多大な努力により安定した 移植成績が得られるようになり，今や円熟期を迎えたといえよう.その一方，免疫抑制剤長期使用による 腎機能障害や耐糖能異常などの問題，急性肝不全に対する血液浄化療法の意義ゃストラテジ一の変化，液性拒絶や慢性拒絶の診断と治療，B型?C型肝炎ウィルス対策，肝癌に対する移植適応，腹腔鏡補助下ド ナー手術の意義，脳死肝移植数増加に対する取り組み，脳死分割肝移植，マージナルドナー，若手肝移植 外科医の養成や教育，適切な肝移植のタイミングゃェビデンスに基づく移植適応，周術期栄養管理?感染 対策など，様々な課題が残されている.本セッションでは，これら諸問題に対する各施設の取り組みを紹 介していただき，移植成績のさらなる向上につながるような議論をしたい.多数の意欲的な演題応募を期 待する.