CD14

摘要

生体防御機構の主役としての免疫は大きく自然免疫（innate immunity）と獲得免疫（adaptive immunity）に分けられるが，最近になり自然免疫の重要性が認識されてきている．自然免疫のもっとも重要な担い手は好中球およびマクロファージ（M￠）などの食細胞であり，病原体あるいはその産物に遭遇した食細胞はそれらを認識して反応を開始するが，その中でももっとも重要なグラム陰性菌の菌体壁成分のリボ多糖（lipopoly－saccharide ；LPS）はM￠を活性化して，TNF－αをはじめとするさまざまな生理活性物質を遊離し，ひいてはショックをひき起こす代表的な病原体因子である．