E.定量的遺伝子検出法1.Real－time PCR法（TaqMan PCR，Lightcycler）による遺伝子定量

摘要

従来の定量的遺伝子検出法はompetitivePCR法が用いられてきたが，その労力と操作の煩雑さから実際的ではなかった。 1996年に発表されたReal－time PCR法は感度が高く，正確で再現性も良い。 簡便でサンプル処理能力に優れた遺伝子定量システムである。その対象札DNAおよびRNAであるため多岐にわたり臨床応用されている。なかでも各種感染症ウイルス，固形腫瘍，白血病関連遺伝子の定量に利用されておりす各種治療後の遺伝子量をモニタリングすることで治療の効果，予後の判定，再発の指標に役立てられている。一方で正確な定量値を得るための方法論の構築，精度管理には十分留意しなければならない。 本項ではReal-time PCR法のTaqMan PCR，Light cyclerによる定量的遺伝子検出システムについて概説する。