抗酸菌症の診断法の進歩

摘要

抗酸菌（acid-fast bacillus)は，グラム染色のよ うなァニリン系色素の脱色過程において酸やアル コールに抵抗性を示す細菌の総称であり，Mycobacterium spp., Mycobacteroides spp., Mycolici-bacillus spp., Mycolicibacte「 spp., Mycolicibacte-rium spp.(最近Mycobacterium spp.が再編成され た），つまり結核菌群と非結核性抗酸菌（non-tuberculosis mycobacteria ； NTM)およひMycobacterium lepraeがこれに含まれる.抗酸性を示す細 菌は上記5属のみならず，Nocardia spp.やRho-dococcus spp., Tsukamurella spp.など力《挙けりれ るが，実際上は「抗酸菌=結核菌群と非結核性抗酸 菌」と考えてほぼ問題なく，本稿においてもそのよ うに記述する.