偽造財の経済学的分析：phosphodiesterase type 5 inhibitor（PDE5I）の偽造医薬品の消費による健康被害リスクを例として

摘要

【緒論】現在全世界で、偽造医薬品（counterfeit）の市場規模はかなり大きく、その消費による健康被害もかなり報告されている。先進国では、その市場流通割合は発展途上国ほど大きくはないが、抗勃起不全薬phosphodiesterase type 5 inhibitor（PDE5 ）の偽造医薬品の市場規模は決して小さくはなく、拡大している。 本研究では、PDE5Ⅰを例として、日本における偽造医薬品の供給·消費による健康被害リスクとその入手非簡便性に焦点を当て、経済学的分析を実施する。 【方法】文献やインターネットからの情報を収集するとともに、医薬品製造企業や化学企業の技術者に対する面接からも情報を収集する。