開窓と塩基性線維芽細胞成長因子製剤により自然閉鎖しえた膿胸を伴う特発性食道破裂

摘要

特発性食道破裂は早期に重症感染症や全身性炎症反応症候群に移行することから,迅速な診断と治療が重要である.われわれは,発症から24時間以上経過し診断にいたった膿胸を伴う特発性食道破裂に対して,開窓と塩基性線維芽細胞成長因子製剤（以下b-FGF製剤）の胸腔内噴霧により自然閉鎖することができた1例を経験したので報告する.